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2017年10月1日バルセロナで起きていること

2017年10月1日はバルセロナ、カタルーニャ、スペインにとって歴史の重要な1ページに残る日になるかもしれません。

1.一体スペインバルセロナで何が起きているの??

独立を問う住民投票

本日2017年10月1日はカタルーニャ(州都バルセロナ)の独立を問う住民投票(レファレンダム)が行われています。

しかしながら、スペイン中央政府はこの住民投票を違法と取扱い、選挙の実施を阻止しようとしているため、投票所各地で警察と住民の間で衝突が起きています。

投票を阻止し、かつ投票箱を押収したいスペイン警察とカタルーニャ住民の衝突によってのべ337人が重軽傷を負っています。衝突は警察による暴力による制止やゴム弾の発砲にまでエスカレートしている状況です。また、発砲されたゴム弾によって、病院に搬送され、現在手術を余儀なくされているひともいるそうです。

なお、マドリッドとバルセロナの政府間では早速誰に責任があるのかと責任のなすりつけあいが始まっています。

バルセロナFC対ラスパルマス戦の延期?

バルセロナの街とサッカーは一心同体です。本日予定されていたリーガエスパニョーラのバルセロナFCとラスパルメスの一戦は、現地の選挙での混乱により先ほど、試合の約1時間前にバルセロナFCによって、延期が嘆願されました。ラスパルマスFCは試合開始前にスペイン国旗をまとったユニフォームを着ることを宣言していたため、カタルーニャ独立支持者の多いバルセロナのカンプノウ球場のファンとの衝突は避けられないと考えられていました。

結局、サッカー協会は延期を認めず、無観客試合という形で試合が行われることになりました。バルセロナは試合を棄権した場合、ラスパルマス戦の3ポイントに加えて、罰則の3ポイントと合計6ポイントを失うことになるとリーガから催促されたため、試合の開催を踏み切ったとのこと。

参考)https://as.com/futbol/2017/10/01/primera/1506851989_257574.html

2.どうしてバルセロナの人とスペインの警察は衝突している?

もともとスペインの憲法ではスペインに属するバルセロナのあるカタルーニャ地方の住民投票そのものを認めていません。カタルーニャの自治政府もそのことを認識しており、長年かけてスペイン中央政府との選挙の実施を認めるよう、交渉を行ってきましたが、政府は一向に態度を変えないため、カタルーニャ地方の自治法の中で独立に関する住民選挙の実施を合法化し、今回の選挙に行きついたという経緯があります。もちろん中央政府は今でも住民投票の実施を違法と取り扱っています。カタルーニャ自治州によると選挙で独立支持者が過半数を上回った場合には72時間以内にスペインより独立が決定するとのこと。

つまり、可能性的には10月4日までにはカタルーニャがスペインから独立している可能性があります。

スペインのバルセロナでは独立支持者が多いため、スペインバルセロナに住んでいると独立を支持する方に意見が傾きがちですが、スペインの別の地方に目を向けると、多くのスペイン国民が今回のカタルーニャの独立選挙実施に反対しています。

下記の動画はスペインの各都市から選挙を阻止するために警察団を送る際に支持者が熱狂しているワンシーンです。

スペインの警察を支持する住民の動画

もともとカタルーニャは1714年に戦争による敗北によって、スペイン軍の支配下に置かれています。1979年には自治権を得ていますが、スペインの1州であることには変わりがありません。そのため、同じく独立を志向するバスク地方を除き、スペイン国民はカタルーニャの今回の行動について厳しい意見をもつ人が多いのが現状です。

3. 今日の事件は今後どう発展していくか(私見)?

今回の選挙結果が表すもの

バルセロナには独立には賛成している人もいれば、断固反対している人もたくさん。そのため、今回の選挙がスペイン政府も合法と認めたうえで仮に行われていれば、選挙結果には大きな意味があったかもしれません。

しかしながら、今回スペイン政府が違法としたことによって、実際に投票場に顔を出して投票した多数が「賛成派」であると考えられているため、選挙そのものの結果に疑問が残る形になってしまいました。また、暴徒化した一部の賛成支持者により、多くの反対支持者が投票を棄権したともいわれています。よって、残念ながら今回の選挙の結果が合法的に認められるようになると考えるのは少し難しいのではないかと思っています。

今回のスペイン警察の暴力によって世論は動かされるのか?

今回のスペイン警察の対応(暴力・発砲)はTwitterなどのSNSに一気に世界中に広がり、多くの人を驚かせています。

特に「民主主義」や「基本的人権」を疑うツイートが散見されています。

これによって、カタルーニャに住んでいる中立派の住民や、スペイン内情にそこまで詳しくない国際世論は「カタルーニャ独立」支持に流れていくと考えられます。

しかしながら、同様の自治体独立問題を抱えるヨーロッパのその他の国々(カタルーニャが独立すれば、自身の国でも重要地域の独立の機運が高まる)やカタルーニャ以外のスペインは、今回の警察対応の不手際自体を認めたとしても、「カタルーニャ独立」にまで意見が傾くか?と言われれるとそんなに単純な問題ではないと思われます。

スペイン国民は引き続き、カタルーニャ独立には反対続けるでしょうし、今回の警察の対応も仕方がないと思うひともいるかもしれません。

これによって、スペイン国内の亀裂は深まるばかりです。

カタルーニャが独立した場合はEUからも脱退するのか?

EUから脱退するメリットデメリットについては色々な意見があると思いますが、そもそもスペインから独立した場合にスペインや同じ問題を抱える周辺国家がカタルーニャのEU加入を認めるのかという根本的な問題があります。

また、独立を反対した住民には引き続き、スペイン国民のステータスを与え続けるのか?などという問題もでてきます。

以上、問題は非常に複雑ですが、これ以上暴力によって重軽傷を人たちが増えないことを祈るばかりです。

#スペイン #バルセロナ #カタルーニャ

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